スポーツトレーニング理論

スポーツトレーニングの正しい基礎知識

股関節の状態が健康寿命を左右する

股関節は、体の中で最も酷使されている関節の一つで、立ち上がったりしゃがんだり、歩行したりと日々の動作の繰り返しの中で知らず知らずのうちに消耗しています。

色々な姿勢や動作を支える要となる関節で、消耗し、痛みが出てしまうと歩行が困難となり、生活に大きな支障が出るようになります。

股関節
股関節

そもそも股関節には常に大きな負荷が加わっていて、通常歩行時には、体重の3~4.5倍、ジョギング時には体重の4~5倍、そして階段の上り下りには体重の6.2~8.7倍という負荷がかかっています。

この数値を聞くとちょっと驚きますよね。

そもそも足の付け根の痛みの多くは股関節のトラブルによるもので、特に痛みが強く、足を動かしにくくなった場合、変形性股関節症の疑いもあります。

また、お尻や太もも、腰のあたりに痛みを感じる場合も実は股関節に障害が起こっていることも多く、ひざ痛なども大本をたどると股関節が原因だったなんてことも珍しくありません。

そんな大事な股関節ですから、衰えや障害を予防するに、日ごろから適度な運動をし、股関節周辺を柔軟にし、筋肉を鍛えておくことが大切です。

靭帯の仕組み

骨と骨がつながっている部分は関節で、骨と骨は靭帯でつながっています。

この靭帯というのは、関節のわまりや中に何本もあって、骨と骨がはずれないようにしっかりとつなぎあわせていて、強い靭帯では1平方センチメートル辺り数百kgの力に耐え抜くことができます。

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最近では、メジャーリーグで二刀流を目指している大谷選手の右肘に新たな損傷が見つかり、靭帯再生手術のトミー・ジョン手術を受けるか、受けないかということがニュースになっていますね。

この靭帯の働きによって、関節に不都合な動きが起こらないようになっているのですが、スポーツや事故などでは、不意におおきな力が加わり、その力に靭帯の強度が耐えきることができず、靭帯が伸びたり、傷ついたり、ひどい場合靭帯が切れてしまうことがあります。

このように靱帯損傷や靭帯断裂が起こってしまった場合、しばらくは運動することができなくなります。 基本的に靭帯が断裂してしまった場合でも、すぐに適切な治療を行えばもとどおりになるのですが、これを放っておくと靭帯が切れた箇所が不安定になり力が入りにくくなったり、痛みを感じるようになります。

こうなった場合であれば、手術で靭帯をつなぎ合わせる必要があり、人工靭帯やカラダの別の部分の靭帯を持ってきてつなぎ合わせるなどの処置が行われます。

今、大谷選手が悩んでいるトミー・ジョン手術も別の靭帯を右肘じん帯に移植するという形となります。

重要度の高いトレーニングを先にする

トレーニングというのは、最初に行ったものの効果が最も大きく、後になったトレーニングのほうが、その効果がちいさくなります。 ですので、自分にとって重要なトレーニングを優先的に最初に行うのがベストです。 つまりはプライオリティ(優先性)をつけてトレーニングを行うべきなのです。

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また、トレーニングの基本として、大きな筋肉や多数からなる筋肉を始めに鍛え、その後で筋肉量の少ない局所的な箇所をトレーニングするのが望ましく、スクワットやリフト、ベンチプレスなどの大きな筋肉の動く部位を最初に鍛えるのです。

これはなぜかというと、最初に局所的な筋肉を鍛えてしまうとその筋肉が披露してしまい、先程のスクワットやベンチプレスなど大きな部位を鍛えるときに十分な負荷をかけることができなくなってしまうのです。

なので、基本的には体幹部に近い部分から鍛え始め、その後、自分の鍛えたい箇所をトレーニングするのです。

初心者用のトレーニングメニューとしては、 最初にスクワットか、デッドリフトのいずれかをトレーニングします。 というのは、この2つは同じ日にトレーニングするにはあまりにハードな種目となるので、1日おきにトレーニングするというようにわけたほうがいいのです。

その後シットアップ、レッグカールやレッグエクステンションなどに移行し、ベンチプレス、ショルダープレスなどを行います。

その後は、アームカールやリストカールなど局所的なトレーニングへと進行していくのがいいでしょう。

とにもかくにも、筋肉トレーニングというのは闇雲にトレーニングしていたのでは、効率よく効果的なトレーニングとなりません。

しっかりとした知識と正しい順番をもって、理想的なトレーニングをしましょう。